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ドイツのバッグ「ブリー」:持続可能かつ一生使えるカバンで差をつけろ!

在宅勤務、時差通勤にオンライン会議。コロナ禍の影響で、以前とは働き方が変化してきました。働き方が変わると、仕事の必需品、ビジネスバッグのトレンドも変わってきます。

あるアンケートによると、コロナ禍前に比べ「PCが入るか」「軽いか」を重視してビジネスバッグを選ぶ人が増え、買い替えるなら「バックパック」と答えた人が全体の3割いることがわかりました。多くのビジネスマンが万が一のために仕事に必要なPCや資料一式を持ち歩き、そんな重い荷物を持ち運ぶためにバックパックを好んでいるようです。

https://news.mynavi.jp/kikaku/20210716-1921352/

しかしこれは20代から40代を対象にしたアンケート。若者とは一線を画す世代として、「バックパック」トレンドに傾かず違いを見せたいところです。

世界中のビジネスパーソンが愛用するアメリカのバッグメーカー「トゥミ(TUMI)」もいいですが、すでに使っている人が多い上に重いのが難点。

そこでご紹介したいのがドイツのバッグブランド「ブリー(BREE)」。日本上陸も果たしていますが、まだまだ「知る人ぞ知る」レアブランドです。「一生使う」ことを前提に持続可能な素材で作られた、長く使えば使うほど味が出る「ブリー」のバッグの魅力を紐解いてみましょう。

謎に満ちたカバンの歴史

しかし、人類はいつから「バッグ/カバン」を使うようになったのでしょう?それには本当に様々な説があります。

1991年にオーストリア・アルプスで発見された紀元前四千年ごろのアイスマン「エッツィ」のミイラが身につけていたことでも話題になりましたし、紀元前に栄えた古代エジプト文明の「ヒエログリフ(象形文字)」、更には聖書にもカバンの記述があります。近年ではトルコにある新石器時代の遺跡ギョベクリ・テペからカバンらしきものが描かれた石柱も発掘され、こちらは紀元前1万年にも遡ると言われています。いずれにせよ、遥か遠い昔から人類には「ものを入れて持ち運ぶ」という概念があったことに変わりはありません。

「カバン」という日本語の成り立ちも謎に包まれています。この言葉は明治時代に出現したのですが、明治初期に大阪の商人が「カバン」という名称を考え出した、いやいや、中国語で「ふみばさみ」を意味する「夾板(キャバン)」が語源だ、オランダ語で「旅行カバン」を意味する「kabas(カバス)」が転じたんだ、など、多くの説が入り乱れています。

漢字の「鞄(カバン)」はカタカナの「カバン」出現後の明治中期に使われるようになりました。東京銀座の鞄屋店主が、当時「カバン」を意味する漢字表記の1つだった「革包」を合体して「鞄」と表記、「カバン」と読ませたのが始まりだと言われています。その看板をたまたまご覧になられた明治天皇が読み方をお聞きになられたことから「鞄」の字が全国に広まった、とも伝えられています。

https://www.ginza-tanizawa.jp//html/page45.html

中国語の「鞄」はもともと「革職人」を意味する言葉。もし日本語の「鞄(カバン)」が本当に明治時代に編み出された造語なら、明治維新を経て西洋文化を元に新しいものをどんどん創り出していった、当時の人々のパワーを感じずにはいられません。

ブリーのキーワードは「持続可能」「サステイナブル」

「新しいものを創り出したい」というパワーは、ブリーの始まりでもありました。

1970年、デザイナーのヴォルフ・ピーター・ブリーと彼の妻レナテは、持続可能で高品質な革素材を使った高級バッグを創り出すべく、「ブリー(正式名称:BREE Colection GmbH)」をドイツ北部ハノーファー近郊のイザンハーゲンに設立しました。ブリー夫妻が始めたから「ブリー」なんですね。

「サステイナブル」に対するこだわりは、設立当初から相当なものがありました。

まず、素材には食肉用の家畜を加工する際に不要となる皮のみを使用。厳選したその皮に「植物タンニンなめし」加工を施して「革」にします。「植物タンニンなめし」とは、植物から抽出したタンニンという天然成分のみを使って「皮」を「革」に仕上げる工程のこと。ブリーではオーク、トウヒ、ケブラチョ、エンドウのさや、オリーブ、ルバーブ、ミモザなどの植物から抽出した天然タンニンを使用しています。この工程は数カ月にも渡り、濃度の薄いタンニン液から高いタンニン液へ少しずつ濃度を上げていきながら何度も浸し、徐々に皮をなめしていきます。

こうして出来上がった革は負荷なくなめされたため丈夫で長持ちし、使えば使うほど風合いが増していきます。それだけではありません。素材にもなめし過程にも化学物質を使用していないため生分解が可能で、万が一放置されたしても微生物によって環境に無害な物質に分解され、自然界に戻ることができるのです。ブリーの革は、ここまで考えて作り出されています。

そんな貴重な革を最大限利用できるよう、モダンで機能的でありながらシンプルな形のデザインを採用し、無駄のないカッティングを実現しています。さらに、小物類は革の切れ端から作るという徹底ぶり。環境問題が今ほど声高に叫ばれていない1970年にこれほどまで徹底的に持続可能性を考え抜いていたとは、さすが環境先進国ドイツの会社だとしか言いようがありません。

買った人だけが味わえる「一生使える」カバンの醍醐味

そんなブリーの代名詞とも言えるのが、ブリー夫妻がこだわったヌメ革を使用したバッグです。ベージュ色のヌメ革は使い込むほどに色艶が増し、まさに自分だけのカバンへと変化していきます。人とは違うという特別感が大学教授など知識人の間で話題となり、ブリーは成長を遂げていきました。

創業者ヴォルフ・ピーター・ブリーの急死や買収、ハンブルクへの本社移転などを乗り越え、ブリーは2020年に50周年を迎えました。その記念として、50年使い込まれた50個のカバンとそのストーリー50話を紹介するバーチャル展示会を開催、嘘偽りなく「一生使える」カバンであることを証明しています。

2021年秋冬コレクションではブリーの原点とも言える、控えめで伝統的な形ながら機能的で革新的なデザインに回帰、コロナ禍による「ニューノーマル」時代を意識した、軽くて機能的なビジネスバッグを発表しています。「オックスフォード」と呼ばれるこのシリーズには大小2つのサイズがあり、ショルダーストラップは用途に応じて取り外し可能な上、バッグ背面をスーツケースのハンドルに通すこともできるので出張にも便利です。大サイズならマチも10cmと、PC・書類も十分収容可能。オールレザーなのに軽いのも特徴で、毎日持ち歩くのも苦になりません。「オックスフォード」はブリーの日本語版オンラインストアにはまだ掲載されていませんが(2021年9月現在)、ライアンアップに含まれるのを期待して待ちたいところです。

近年ブリーは革製にこだわらず、完全防水の新素材「ターポリン」を使用した「PNCH(パンチ)」ラインも展開し、根強い人気を誇っています。オンはサステイナブルな革製カバン、オフは完全防水の「PNCH」とブリーで固めるのも粋かもしれません。

高級品だからと腫れ物に触るように扱うのではなく、変化を楽しみながら何年も使い込む。そんなカバンに今まで出会ったことがありますか?ブリーなら、そんな「大人な」カバンの楽しみ方をするができます。「ニューノーマル」時代を機に、サステイナブルを追求した「一生使える」カバンに乗り換えてみてはいかがでしょうか。

BREEホームページ:https://www.bree.jp

(米澤さとこ)

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