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日本の現代建築のマスターピース

今回は日本の現代建築の礎を築いたマスターピースの中から特に重要な5件をご紹介します。

どれも公開されているものなので、是非ご自身の目で体験してみてください!

東京駅丸の内駅舎-辰野金吾(1914年竣工)

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/東京駅

日本銀行本店なども設計した日本建築の父、辰野金吾の代表作でもある東京駅丸の内駅舎は、日本の現代建築物で最も有名な建築物の一つではないでしょうか。

3階建の全長約355mのレンガと鉄筋作りによる駅舎は、関東大震災を耐え抜くほど堅牢でしたが、1945年の東京大空襲によって壊滅的な被害を受けました。

戦後の資材不足から3階部分は撤去されるなど、完全には修復されていませんでしたが、2000年代に入り完全に復元されました。

特徴的な南北の八角形のドームには8羽の鷲と8つの干支のレリーフがあしらわれています。

ちなみに干支が12ではなく8つなのは長らく謎でしたが、辰野金吾が故郷、佐賀県で設計した武雄温泉楼門で残りの4つが見つかりました。

これは作者の気まぐれか、それとも何らかの意図があるのか不明です。

ちなみに、2階より上の部分の大半はホテルになっていて、ドームサイドの客室からはドーム内を見下ろすことができます。

帝国ホテル(旧館)-フランク・ロイド・ライト(1923年竣工1967年閉館 1985年一部移築)

引用:https://www.meijimura.com/sight/%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E7%8E%84%E9%96%A2/

1890年の開業以来、日本の「迎賓館」の役割を担っていた帝国ホテルの建て替えの際に、起用されたのが建築界の3大巨匠の1人、フランク・ロイド・ライトです。

ライトが細部までこだわり抜いたデザインは外観の平等院鳳凰堂がモチーフとされ、内外とも大谷石とスクラッチレンガが多用されています。

また、壁画や彫刻、家具、敷物、照明器具や食器のデザインに至るまで、ライト自身が手がけたこともポイント。

建築とインテリアとの調和を重視した、ライトの理念が独自の世界観を作り上げ「東洋の宝石」と称されました。

戦後の高度経済成長期に高層化の計画が始まり、 残念ながら 1967年に惜しまれつつも閉館しましたが、現在は正面玄関を含む建物の一部が愛知県の「明治村」に移築され公開されています。

国会議事堂-(1936年竣工)

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/国会議事堂

「国会議事堂」、千代田区永田町一丁目七番地にあるこの建築物はニュースなどで見かけない日が少ないほど、日本人にとって見慣れた建築物です。

ところで、設計者をご存知ですか?

咄嗟に答えられなかった方が多いと思いますが、それもそのはず、実は紆余曲折ありすぎて特定の設計者を挙げられないのです。

国会議事堂の竣工は昭和11年、日本に議会が開設された明治23年から現在の議事堂が完成するまでにはなんと46年、着工から数えても17年もの期間が費やされました。

国会議事堂は中央部を除き3階建の建築物ですが、中央部は9階建ですが2階から6階までの吹き抜けになっていて、5階と6階は吹き抜けのみで床はなく、7階より上は立ち入り禁止になっています。

意外と知られていませんが、8階には戦前にはダンスホールとして使用された部屋とそこから螺旋階段で登る9階には小さな展望室があります。

国会議事堂の建築材料や設備の素材のうち、郵便ポスト、ドアノブの鍵、ステンドグラス以外は、すべて純国産品の最高級品を使用して造られた、まさに近代日本を象徴する建築物です。

前川國男邸-(1942年竣工 1996年移築)

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/前川國男

前川國男は建築界の3大巨匠の1人、ル・コルビジェの元で学び、帰国後、国立国会図書館や東京文化会館など戦前戦後の日本のモダニズムをリードした建築家として知られています。

その前川國男が自身のために1942年に目黒駅近くの東京都港区上大崎に自邸を建てました。

前川氏の死後、一時解体され保管されていましたが、現在は東京都に寄贈され1996年に江戸東京たてもの園へ移築されています。

第二次大戦下の日本古来の伝統文化への回帰が叫ばれる時代背景もあり当時の文化状況を反映して、瓦屋根を載せた和風のデザインで、外壁はシンメトリーな切妻屋根に縦板張りと伝統的な仕様です。

しかし、幾何学的な格子窓や灯り障子などの要素が大胆に配置されたデザインは、まさにモダニズムです。

建材の入手もままならなかった、戦時下の物資不足の時代に工夫を重ね、とても昭和初期とは思えない空間を実現していています。

間取りはリビングを中心に両脇に書斎、女中部屋と寝室、台所、浴室などを配してたシンプルな設計ですが、大屋根中央部分の真下に当たる天井の最も高い場所を二層吹き抜けのリビングとし、開放的な空間を作り上げていて、まさに前川氏らしいモダニズムの木造建築の傑作です。

国立西洋美術館-ル・コルビジェ(1959年竣工)

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/国立西洋美術館

建築界の3大巨匠の1人、ル・コルビジェ設計の日本で唯一の建築物が、東京上野にある国立西洋美術館(本館)です。

実業家の松方幸次郎が20世紀初めにヨーロッパで収集した印象派などの19世紀から20世紀前半の絵画・彫刻を中心とする松方コレクションが、第二次世界大戦後、フランス政府により敵国資産として差し押さえられていました。

日仏両政府による返還交渉の結果、コレクションを収蔵する美術館を新たに設置することを条件として返還されることとなり、建設されることになったのが国立西洋美術館です。

国立西洋美術館もコルビジェの提唱するピロティ、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓、自由な立面(ファサード)からなる「近代建築の5原則」に基づき設計されています。

国立西洋美術館は、外とつながりがあるピロティ構造のエントランスから入り、空間の変化を楽しみながらスロープを上がると、回廊になった空間で作品を味わう流れになっており、コルビジェは美術鑑賞そのものをアートに仕上げました。

そして、ル・コルビジェの業績が評価され、2016年に国立西洋博物館を含む「ル・コルビジェの作品群」がユネスコの世界遺産に登録されました。

(Gizagiza)

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