ヴェネト州のイタリアワインは世界が魅了する
イタリア人がスタイリッシュに見えるのは、華やかな食事と極上のワインを日々楽しんでいるからでしょうか。
イタリア人が誇りに思っているもの
「ワイン」
イタリアのワイン生産量は世界1位。
そして中でも一番の生産量が多い州はヴェネト州。
州都は水の都「ヴェネツィア」、ロミオ&ジュリエットのジュリエットの家がある「ヴェローナ」もあり、イタリアに観光へ来ると一度は訪れる州です。
壮大なアルプル山脈と優雅なアドリア海に面しているヴェネト州のイタリアワインは、世界中の人々に至福の時間を与えています。
ヴェネト州の4大ワイン
イタリアには2000種類以上のワインブランドがあります。
中でもヴェネト州は、気候と土壌のおかげで世界的にも有名なワインを生産しています。
-プロセッコ
-ソアヴェ
-アマローネ
-グラッパ
この順番には、理由があります。
イタリアでは、アルコール度数の軽い順からコース料理と共にワインを楽しみます。
・プロセッコ × アンティパスト
前菜とプロセッコで食事をスタート
・ソアヴェ × プリモ
地中海で取れたシーフードをたっぷり使用した、パスタやラビオーリ、リゾットと共に白ワイン
・アマローネ × セコンド
ヴェネト州の上質なお肉料理と共に赤ワイン
・グラッパ × デザート
食後にアルコール度数の高いグラッパを飲み消化を促進します。
どんな食事にもマッチするヴェネト州のワイン。それぞれ詳しく解説します。
ヴェネト州の代表 プロセッコProsecco
・プロセッコとは
イタリアを代表するスパークリングワイン。
お祝いや食前酒、食事とも相性が良く、カクテルにも使用しています。
高品質のプロセッコは、ヴェネト州トレヴィーゾで白ぶどうの「グレラ」から造られている。
ユネスコの世界遺産に登録されている丘で、手作業で摘み取りをしています。
・プロセッコの特徴
飲みやすい泡立ちのプロセッコは、軽くて爽やかなフルーティーでフローラルな香り。
主にテイストはドライだが、4段階のレベルで表している。
-Brut 最もドライ
-Extra Dry
-Dry
-Demi-sec 最も甘い
・プロセッコとシャンパーニュの違い
プロセッコとシャンパーニュは、発酵プロセスが異なります。
プロセッコ:
泡は「シャルマ(Charmat)方式」という名のプロセスで作られています。
ベースのワインをタンクに入れ、酵母と糖を入れ2次発酵させた後に瓶詰めにします。
そのためフルーティーなスタイルを生み出す。
シャンパーニュ:
瓶の中で2次発酵させ泡を作成するため、芳醇なトーストのような香りを生み出しています。
・プロセッコ ペアリング
イタリアの高級からすみ「ボッタルガ」
ソルティーなボッタルガがスパークリングと絡み合い、リッチな風味が広がります。
バゲットに、ボッタルガをのせオリーブオイルをかけると豪華なブルスケッタに。
「メロンのプロシュート包み」
イタリアのソルティーでほんのり甘い生ハムは、フルーティーな泡がアクセントになります。
プロセッコは様々なシチュエーションによく合い、優雅な時間をお楽しみいただけます。
世界中で愛されている、気軽に楽しめるヴェネト州のソアヴェSoave
・ソアヴェとは
手頃な価格で多くの人が気軽に楽しめる白ワイン。
ヴェネト州にある小さな町、ソアヴェ周辺で「ガルガーネガ」というぶどうで造られている。
ソアヴェはとても歴史のある古い町で、ローマ時代からヴェローナ近くの丘でぶどうを栽培しています。
・ソアヴェの特徴
年が経つにつれ、良い方向に熟成度が高まることでも有名。
最も一般的なフレーバーは、ピーチ、シトラス、ハニーそして微量なソルト。
ドライで軽いボディのソアヴェは、エレガントな表現で豊かな味わいを堪能できます。
・ソアヴェ ペアリング
地中海で取れた、濃厚なオマール海老&ムール貝
見た目も豪華なヨーロッパのオマール海老は蒸してレモンをかけるだけで極上の味に。
ムール貝は白ワインで蒸し煮に。ソアヴェをアクセントに地中海のシーフードが至福の時間へと導きます。
高級イタリアワイン「アマローネ」Amarone
・アマローネとは
ヴェローナ近くの小さな町、「ヴァルポリチェッラ」で造られています。
深く濃厚な赤ワインはアルコール度数も最大15−16パーセントと高くなっています。
アマローネの歴史は古代ローマまでさかのぼり、ローマ人にも愛されていたワインの一つです。
・アマローネの特徴
アパシメントと呼ばれるプロセスで、コルヴィーナ等のぶどうを3−4か月乾燥させ水分を蒸発。
そのため、糖分が凝縮し甘みと酷が格別に高くなります。
濃縮したぶどうを2年から5年かけてワインの樽で熟成、そして瓶詰めされ世界中に出荷。
大人の甘美のような濃密で魅惑的なスイートな香りと、コクがあるパワフルな味わい。
・アマローネ ペアリング
イタリア産のステーキ「ビステッカ」と共に。
迫力のあるTボーンステーキや熟成肉は肉厚で、濃厚なアマローネの味が引き立ちます。
他にも、フォアグラ、熟成されたチーズと共に贅沢な時間をご堪能いただけます。
食後に楽しむ「グラッパ」
・グラッパとは
ワイン製造工程で残った絞りかす(ぶどうの種、茎、皮)を蒸留して造られる蒸留酒の一種。
グラッパはワインではないですが、ヴェネト州を代表するお酒の一つです。
アルコール度数は約30−60度。
イタリアでは、グラッパのように度数の高いお酒をDigestivo( ディジャスティーボ)と呼び、重い食事をした後の消化を助けるアルコールとして親しまれています。
一般的にはショットグラスに注ぎ、食後に一気に飲みます。
・グラッパの特徴
上質な深みのあるアロマと華やかな芳醇な香り。
カラーは、主にクリアで水のよう。他にもアンバーカラーもあります。
常温ではキレのある、まろやかな味わい。
冷やして飲むとシャープに、さらに飲みやすくなります。
・グラッパ ペアリング
エスプレッソにグラッパを入れる「Caffè corretto(カフェコレット)」
エスプレッソを半分のんでグラッパを入れ飲む人もいれば、好みで少しづつ入れながら飲む人も。
リッチな大人のお菓子として、ペイストリーの上にたっぷりかけると上品なスイーツに。
極上の時間をヴェネト州のイタリアワインで
イタリア人がパーフェクトな1日にするのに欠かせないもの「ワイン」
日常のルーティンに、イタリア流のライフスタイル「ヴェネト州のワイン」を追加し、ワンランク上の特別な時間をご堪能ください 。
極上なワインと共にLa dolce vita(甘い生活)な毎日を。
(Shiho Yamaguchi)