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健康にも大いに寄与するオリーブオイル、その使い方さまざま

日本と並んで長寿国として知られているイタリア。
その事象を支えているもののひとつが、2010年にユネスコの世界無形遺産に認定された地中海式の食事です。
そして地中海の食事法の根幹をなすのは、なんといってもオリーブオイル。
日本の食卓にも浸透しつつあるオリーブオイル、そのさまざまな使い方についてご紹介したいと思います。

オリーブオイル、それは選ばれたる油

地中海地方といえばオリーブオイルですが、あらゆる地域でオリーブが栽培可能というわけではありません。
実際、古代から食されてきたオリーブオイルはエリート階級のものであった時代が長く、北イタリアをはじめとするオリーブの栽培が適さない地域では、バターとラードが主要な油として使用されてきました。現代まで残る地中海地方の郷土料理も、こうした風潮が反映されています。
しかしオリーブオイルの優位性は突出していて、バターやラードは長きにわたって「蛮族の油」とみなされていたのです。
古代からキリスト教の時代になってもオリーブオイルの重要度はびくともせず、数世紀にわたって地中海地方の食事を支えてきました。
地中海地方でもっともオリーブオイルを消費するのはギリシア。1年間に1人のギリシア人が消費するオリーブオイルの量は、なんと12kgといわれています。またイタリア専業農家連盟の報告によれば、2020年の世界のオリーブオイル総消費量は前年比86%増という驚異の伸びであったとか。
オリーブオイルが世界中で普及し始めていることが数字でも伺えます。

引用
Gusti del Medioevo  P.100-123 Massimo Montanari著 Laterza刊

https://ec.europa.eu/info/food-farming-fisheries/plants-and-plant-products/plant-products/olive-oil_it

https://www.coldiretti.it/consumi/consumi-record-storico-per-lolio-doliva-nel-mondo-86

オリーブオイルを正しく使う

決して安価とはいえないオリーブオイル、ぜひ美味しく食べたいものです。
脳腫瘍学者ウンベルト・ヴェロネージが設立した財団によれば、1日スプーンに3~4杯のオリーブオイルの摂取が理想的とされています。
本場地中海では、どんなオリーブオイルの使い方があるのでしょうか。

生で使用
オリーブオイルの使用法として最も地中海的ともいえるのが、生での摂取。
地中海地方ではオリーブオイルを、日本における醤油のように使うことが多いのです。実際、ウンベルト・ヴェロネージ財団も「生のオリーブオイルをニンニクや玉ねぎ、香草やスパイスと合わせて塩の代わりに使用する」ことを推奨しています。
また、イタリアにはドレッシングが存在しません。
生野菜を食べる際には、オリーブオイルに酢、塩をかけるのが通常です。もちろんバリエーションも多く、たとえばオリーブオイルにレモンと醤油を混ぜてもアボカドなどによく合う自家製ドレッシングになります。
その他、シンプルにグリルした肉料理や魚料理、野菜スープにもカリッと焼いたパンにも、オリーブオイルをたらしてまろやかさを楽しみます。近年は冷奴やおひたしなどの和食にもオリーブオイルを合わせる傾向があるのは、ご存じの方も多いでしょう。
質のよいエキストラヴァージンオイルは、ぜひその芳香を楽しみながら生で食べてみたいものです。

調理に使用①
オリーブオイルはもちろん、加熱しても美味しく食べることができる油です。
たとえば、短時間の加熱で調理する炒めものはその代表。
炒めものに使用するオリーブオイルは、風味が強くないものを選ぶのが常道です。旬の食材を炒める場合は特に、素材のデリケートな味を損ねないよう優しい香りのオリーブオイルがベターとされています。

調理に使用②
長時間の加熱を要する料理はどうでしょうか。
ミートソースなどの煮込み料理、ラザニアなどのオーブン料理だけではなく、お菓子を焼く際にもオリーブオイルを使用するのが地中海風。他の油を使うよりも調理の仕上がりにしつこさがないのがメリットです。お菓子を作る場合には、バター100gをオリーブオイル80gで代用可能。よりふわっとしたお菓子が焼き上がります。

調理に使用③
オリーブオイルで揚げものをするのは向かないと考えている人も多いかもしれません。
エキストラヴァージンオイルで揚げ物をするのは贅沢な気もしますが、発煙点が低いこのオイル、ジャガイモなどの火が通りにくい素材を揚げるのには向いています。
160℃ほどの低温でゆっくり揚げれば、サクっとカリっと揚げ上がります。

ジェラートにオリーブオイル?
地中海地方はジェラートの故郷でもあります。
オリーブオイルを使用したジェラートも存在するだけではなく、家庭でも作ることができるタイプとして検索すればレシピがたくさん登場します。
基本のレシピは牛乳800mlに対して生クリーム、砂糖、オリーブオイルをそれぞれ200gを原料として作ります。ココアパウダーやピスタチオを加えても美味しいのだとか。
盛夏に食べるガスパチョに添えてもおしゃれです。

カクテルにもオリーブオイル!
自宅で過ごすことが多くなった近年、自家製のカクテルでアペリティフを楽しむ人も増えました。そこで話題になったのが、オリーブオイルを使ったカクテルの数々です。
高名なバーテンダーたちが考案したオリーブオイル入りのカクテル、革新的なレシピが話題になりました。そのうちの1人、イタリアにおけるベストバーテンダーのタイトルを2度獲得したマッテーオ・パストリは、オリーブオイルを使用することでクリーミーな感覚を楽しめることが使用の理由と語っています。
彼が考案したオリーブオイル入りカクテルはなんと、日本の「アサヒビール」を使用。アサヒビールとオリーブオイル、そしてベルガモットのロゾリオをシェイクするもので、その名も「スーパードライスピリッツ」。
そのほかにもレモンやジンを、トマトまで使用したオリーブオイル入りカクテルのレシピが人気のようです。

チーズの保存にもオリーブオイル
購入後に間をおかず消費するフレッシュチーズはともかく、長期の保存が可能な熟成チーズの泣き所はカビ。
この不愉快な現象を回避するために、チーズをオリーブオイルに漬けてしまうという手があります。作り方はかんたんで、さいころ型にカットしたチーズをエキストラヴァージンオイルとともに瓶詰にするだけ。ニンニクやパセリなどとともに漬ければ、ほどよいアロマも楽しめるチーズとなります。前菜としても美味しいチーズ、おつまみにも最適です。

引用

https://www.fondazioneveronesi.it/magazine/articoli/alimentazione/dieta-mediterranea-una-piramide-di-salute

https://www.ilgiornaledelcibo.it/tipologie-di-olive/

https://www.ilclubdellericette.it/guida/tipi-di-olio-da-cucina-e-come-usarli-per-cucinare/

https://www.teatronaturale.it/racconti/a-regola-d-arte/23047-il-gelato-all-olio-d-oliva-e-strepitoso-parola-di-susan-sarandon.htm

https://www.lacucinaitaliana.it/news/cucina/cocktail-olio-oliva/

https://oliocristofaro.it/cocktail-olio-extravergine-oliva/

https://www.casaegiardino.it/ricette/conserve/formaggio-sottolio.php

香りつきのオリーブオイルは?

自宅の食品庫に、香り付きのオリーブオイルが未使用のまましまわれたままという人も多いかもしれません。おしゃれに見えて意外に使いにくいこれらのオリーブオイルは、どんな使い方があるのか見てみましょう。

ペペロンチーノ風味
香り付きオリーブオイルの愛好者がそれほど多くない地中海地方でも人気があるのは、ペペロンチーノ風味のタイプ。小さな子供がいる家庭では、辛味を愛する人も唐辛子を料理に入れるわけにはいきません。調理後のパスタやスープにペペロンチーノ風味のオリーブオイルを垂らすだけで、メリハリの利いた味わいに。

バジリコ風味
オリーブオイルと非常に相性のよい香草、それがバジリコです。バジリコ風味のオリーブオイルは、アーリオ・オーリオ・ペペロチーノのパスタにかけたり、リゾットに加えても洗練された料理に仕上がります。カリカリにトーストしたフランスパンに細かくカットしたトマトとともに乗せれば、地中海風の前菜に早変わり。

レモン風味
香り付きオリーブオイルの中で使いにくいといわれているのがレモン風味のタイプです。地中海ではレモンは魚介料理に用いることが多く、レモン風味のオリーブオイルも鱈や鯛のグリル、イカやタコなどのシーフードサラダにマッチするそうです。ちなみにイタリアでは、グリルしたアスパラ、茹でたいんげん豆にオリーブオイルとレモンをかける風習があり。

引用

https://oleificiocericola.com/olio-extravergine-di-oliva-aromatizzato-come-si-usa/

https://www.sfizioso.it/olio-aromatico-come-si-usa-in-cucina-i-segreti-per-farlo-a-casa/

オリーブオイルの効能をおさらい!

それではここで、オリーブオイルの効能についておさらいをしてみましょう。
前述した脳腫瘍学の大家ウンベルト・ヴェロネージによる、オリーブオイルの効能はこちらです。

コレステロール値を下げる
オリーブオイルを摂取することによって悪玉コレステロール値が低くなるという研究報告がされています。これによって、心血管系の疾患の予防につながる可能性も。

アンチエイジングにつながる可能性も
オリーブオイルにはビタミンEをはじめとする抗酸化物質が含まれています。そのため、体内の機能の老化を抑止する働きが期待でき、アンチエイジングにつながるわけです。

消化がよい!
油でありながらオリーブオイルは胃に優しいという特質があります。
消化がよいオリーブオイルは胃酸の分泌を減らすため、胃への負担も軽減します。地中海では離乳食や病院食にも用いられるオリーブオイルの面目躍如といったところでしょうか。

最期に

日本でも人気のイタ飯、その味を支えるのがオリーブオイルです。
焼いたり炒めたりというよく知られた使い方のほかにも、オリーブオイルの使用法は多々あり。その芳香や効能を無駄にすることなく、オリーブオイルを活用してみてください!

(cucciola)

引用

https://www.fondazioneveronesi.it/magazine/articoli/cardiologia/olio-extravergine-doliva-elisir-di-lunga-vita

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