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スコッチウイスキーの6大産地の特徴と代表的な蒸溜所を解説

「世界5大ウイスキー」のひとつに数えられるスコッチウイスキー。
バーやレストランを利用する男性は、スコッチの魅力について知っておきたいものです。

スコッチウイスキーには6つの産地があり、それぞれ個性の違うウイスキーを生産しています。産地の違いが分かる男になれば、大切な人をスマートにエスコートできるはずです。

そこで今回は、スコッチウイスキーの6大生産地の特徴やおすすめの蒸溜所を紹介します。

・スコッチウイスキーの特徴
スコッチウイスキーとは、イギリス北部のスコットランドで生産されるウイスキーです。「世界5大ウイスキー」のひとつで、アイルランドと並び「ウイスキー発祥の地」として知られています。

スコッチウイスキーは、単式蒸留器(別名ポットスチル)を使用して蒸留します。単式蒸留は大麦麦芽の風味を残しつつ蒸留する方法です。

スコッチウイスキーは単式蒸留を2回行い、3年以上熟成を経て出荷されます。

また麦芽を乾燥させる際にピート(泥炭)を炊くため、スモーキーな香りと味わいになるのが特徴です。

そしてスコッチウイスキーを名乗るには、厳しい基準をクリアしなければなりません。

・ウイスキーをつくる原料は水とイースト菌と穀物(大麦麦芽など)を使うこと
・スコットランド国内の蒸溜所で生産すること
・糖化、発酵、蒸留を行うこと
・スコットランド国内の保税倉庫で3年以上熟成させること
・容量700L以下のオーク樽に詰めること
・蒸留はアルコール度数94.8%以下
・水とスピリッツカラメル以外の添加はしないこと
・アルコール度数40度以上で瓶詰めすること

これらをクリアしたウイスキーだけが、スコッチを名乗れるのです。

スコッチウイスキーの6大生産地

スコッチウイスキーには6つの生産地が存在します。100以上の蒸溜所があり、1000種類以上の銘柄が生み出されています。
そこでスコッチウイスキーの6大生産地の特徴や蒸溜所をまとめてみました。

・スペイサイド
スペイサイドは、スコットランド北東部のスペイ川流域を指します。ハイランド地方に含まれる地域ですが、ウイスキーの産地を表す時はスペイサイドと区別されています。

非常に小さな地域ながら、「スコッチウイスキーの2大聖地」のひとつに数えられ、スコットランド最大の生産量を誇る代表的なエリアです。

日本でも知名度のあるマッカランやグレンフィディック、グレンリベットなど、名だたる蒸溜所が集結しています。

スペイサイドのウイスキーは、華やかな香りとフルーティーな味わいが特徴です。飲みやすい銘柄が多く、日本人に親しみのあるハイボールにしやすいといわれています。

ウイスキー初心者でも飲みやすいため、女性やお酒が苦手な人とバーに行った際は、スペイサイドのウイスキーを勧めてみてはいかがでしょうか。

・ハイランド
スコットランドの北部に位置するハイランド。広大な地域で、スコッチウイスキーの1/3が生産される一大生産地として知られています。

ハイランド地方は面積が大きく、地域によってウイスキーの味わいが異なります。特に北ハイランドには、ダルモアやクライヌリッシュ、グレンモーレンジィなど有名な蒸溜所が集結。

生産されるウイスキーは、まろやかで落ち着いた味わいの銘柄が多い傾向にあります。ピート臭も華やかなので、スコッチウイスキーが初めての人におすすめです。

・アイラ
アイラは、スコットランド西部のヘブリディーズ諸島の南部にある島です。日本の淡路島よりひと回り大きな島で、ウイスキー生産が主産業となっています。

島内はピート(泥炭)に恵まれており、ウイスキー生産に適した土地です。また海に囲まれているため、潮の香りもウイスキーに反映されます。

ラフロイグやボウモアなどの有名蒸溜所が立ち並び、熱狂的なファンも多い地域です。

アイラモルトは、独特のピート臭とスモーキーさが特徴です。「薬品」に例えられることもあり、好き嫌いは分かれますが、病みつきになる人も多い地域です。

癖のあるウイスキーを飲みたい人に、アイラモルトを紹介してみてはいかがでしょうか。

・キャンベルタウン
キャンベルタウンは、スコットランド南西部にある人口5000人程度の小さな港町です。

ニッカウイスキーの創業者、竹鶴政孝氏が修行した場所としても知られ、かつては30以上の蒸溜所がありました。

しかしアメリカ禁酒法時代に、質の低いウイスキーを大量生産したことからウイスキー産業は衰退。現在はスプリングバンクとグレンスコシア、グレンガイルの3つの蒸溜所のみが稼働しています。

キャンベルタウンモルトは、潮っぽさを感じるのが特徴です。癖のあるアイラ、まろやかなハイランドの中間に位置していることもあり、両方の良さを兼ね備えたウイスキーといえるでしょう。

バーやレストランで「ちょっと変わったウイスキーが飲みたい」という人に、キャンベルタウンモルトをお勧めしてみてはいかがでしょうか。

・ローランド
ローランドは、スコットランド南部に位置する地域です。

広大な地域ですが稼働している蒸溜所は6つだけ。かつてはハイランド地方のライバルとしてしのぎを削っていました。

しかし当時からハイランドの風味には勝てず、徐々に衰退していきました。

そこでローランドでは、トウモロコシを原料としたグレーンウイスキーの生産に乗り出します。トウモロコシは大麦よりも安価に手に入ることから、大量にウイスキー生産ができるようになります。

その結果「グレーンウイスキーの発祥」と呼ばれるようになったのです。

もちろん、オーヘントッシャンやグレンキンチー、ブラッドノックなどモルトウイスキーを生産する蒸溜所もあります。

グレーンウイスキーは、他のウイスキーに比べてすっきりライトなのが特徴です。スコッチの中で最も飲みやすいため、ウイスキー初心者の人やお酒の苦手な人におすすめです。

・アイランズ
アイランズは、アイラ島を除いた6つの島(スカイ島、オークニー諸島、ジュラ島、アラン島、ルイス島)を指します。元々はハイランドに含まれていましたが、最近は6つ目の産地として分類されました。

6つの島ごとに個性があり、アイランズモルトの味わいや香りは一言では語りきれません、強いて言うなら、海に囲まれているため潮っぽさのあるウイスキーに仕上がります。

有名な蒸溜所を挙げると、ハイランドパークやタリスカー、スキャパなどがあります。

日本のバーでは、タリスカーとハイランドパークが人気なので、気になる人は注文してみてください。

まとめ

今回はスコッチウイスキーの6大生産地について解説してきました。6つの地域の特徴を理解しておけば、会話のネタになるだけでなく、ウイスキー選びがもっと楽しくなります。ワンランク上の男性になるためにも、ウイスキーについて学んでみてはいかがでしょうか。

(Yuichi)

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