日本酒は海外でも「SAKE」という言葉で意味が通じるのをご存知でしょうか。
日本を代表する文化である日本酒はまさに「日本に生まれた大人の男の嗜み」です。
そんな日本酒はかつての飲みづらいイメージから現在かなり進化を遂げています。
今回はそんな新しい日本酒の紹介や新しい魅力を発見できる一風変わった日本酒の飲み方もご提案します。
まるでワインな日本酒
はじめに香りや芳醇さが味わえるワインのような日本酒をご紹介します。ワインのような味わいのある日本酒はワイン酵母と呼ばれる酵母で仕込まれます。ワイン酵母とはワインの原料となるぶどうに付着していて、ぶどうの果汁から自然発生するものです。
・「越後鶴亀 ワイン酵母仕込み 純米吟醸」
https://www.echigotsurukame.com/
日本酒だけど、まるでワインのような仕上がりの越後鶴亀の日本酒。ワイン酵母を使用しているので甘みと酸味のバランスが良い日本酒とワインのいいとこ取りのお酒です。口の広いワイングラスで飲むとより香りが広がります。
・「株式会社釜屋 ARROZ」
https://rikishi.co.jp/
こちらもワイン酵母を使用した日本酒。白ワインを彷彿とさせる程よい酸味のある味わいに、日本酒らしい米の甘みが組み合わさった仕上がりは上品すぎるほど。ARROZ(アロス)はスペイン語で「米」という意味があります。
深みが段違いな熟成日本酒
長期間寝かせることで味わいの変化を楽しむための日本酒を古酒、長期熟成酒と言います。2年程度熟成された日本酒や10年以上の時間をかけた古酒もあります。今回はおすすめの熟成日本酒を2選紹介します。
・「一ノ蔵 濃醇熟成酒 招膳」
https://ichinokura.co.jp/
3年以上の熟成期間を設けることでトロリとした舌触りを叶えました。低温と常温を併用してじっくりと熟成することで琥珀色の美しい仕上がりになっています。甘みと酸味がバランス良く、程よい熟成感のある味わいで熟成初心者にもおすすめです。
・「楯野川 特別純米 長期熟成古酒 秘蔵17年」
http://tatenokawa.com/ja/sake/
名前の通り17年間熟成させて古酒は、柔らかな酸味を感じる上品な仕上がり。長い年月常温保存させ、深いコクのある濃縮感を実現した、古酒好きも唸る逸品です。
知っていたら通確定な日本酒
人気すぎて入手が困難な日本酒など、知っていたら通な日本酒をご紹介します。
・「新政酒造 NO.6」
http://www.aramasa.jp/
秋田県にある新政酒造の日本酒は独創的な日本酒を多く販売しています。新政酒造の代表的な銘柄には「NO.6」があります。新政酒造が生み出した6号酵母が使用されておりボトルデザインも6を強調したセンスの良い仕上がりです。新政酒造の日本酒はどれも人気が高く、入手困難な商品です。
・「向井酒造 伊根満開 赤米酒」
http://kuramoto-mukai.jp/index.html
ワインのような赤ピンクの見た目が目を引く伊根満開は今までになかった新しい日本酒として話題です。味わいはとってもフルーティーで、果実酒のような甘みを感じられ、女性人気も高いです。女性の杜氏が試行錯誤して完成させた商品。
・「白瀑 ど 純米にごり生酒」
https://www.yamamoto-brewery.com/
真っ白な見た目の活性純米にごり酒です。活性のフレッシュ感満載の味わいで、細かい炭酸の口当たりが心地よい日本酒です。喉越しの爽快感と後味のキレが最高な仕上がりです。
新しい日本酒の楽しみ方
最後に、日本酒のまったく新しい楽しみ方をご提案いたします。味わい深い日本酒の新しい魅力をご堪能ください。
・「日本酒オンザロック」
日本酒に氷を入れて飲む、オンザロック。日本酒のオンザロックの歴史は古く、実は「日本書紀」にも書かれているとか。邪道だと言われることの多いオンザロックですが、実は昔の日本人も好んでいた飲み方なのです。
原酒などのアルコール度数高めの日本酒を、じっくり氷を溶かしながら楽しんだり、クリアな味わいの日本酒をより爽快に楽しんだり。一つの日本酒も飲み方次第でまた違った表情を楽しめます。
先程紹介した「向井酒造 伊根満開 赤米酒」をオンザロックで飲むとより爽やかな飲み口になります。
・「日本酒をアイスにかける」
お米から作られている日本酒はそのコク深さが特徴。コク深い味わいの日本酒は甘いアイスと相性抜群。バニラアイスに甘みの強い日本酒をかけると、それぞれの甘みがマッチして引き立てあってくれます。
貴醸酒と呼ばれるよりトロっとした濃厚な甘みのあるタイプならバニラアイスが格上のスイーツに様変わりします。
「新政酒造 NO.6」はバランス良い甘みが特徴の日本酒なのでアイスとも相性抜群。同じ新政酒造の貴醸酒タイプ「陽乃鳥」もバニラアイスと掛け合わせることで最高のマッチングを味わえます。
・「日本酒ハイボール」
日本酒を炭酸で割って飲むのが日本酒ハイボール。アルコール度数15、16%の日本酒も割って飲むことで幅広い食事にも合わせやすくなり、お酒が弱い人でも長く楽しめるようになります。
炭酸の清涼感はよく冷えた日本酒をきりりと引き締めてくれます。日本酒自体の特有の味わいが変わることはなく、深みや酸味、甘み、香りはそのまま楽しめます。にごり酒タイプはハイボールするのに特におすすめ。どぶろく造りの米の旨味が炭酸の爽やかさに包まれてより魅力的な飲み心地になります。
先程紹介した「白瀑 ど 純米にごり生酒」はまさに日本酒ハイボールにぴったりです。にごり酒の活性と炭酸の発泡が合わさってより爽快感のある味わいになります。
まとめ
今回はワイン風な日本酒、熟成日本酒、通な日本酒をピックアップし、ご紹介しました。
飲み慣れた日本酒を変身させてくれる新しい飲み方については是非一度ご体験ください。
また、これを機会にお気に入りの銘柄と自分の一番好きな飲み方を見つけてみてください。
きっとその体験が今後の食事を更に良い時間へと変えてくれるはずです。
(中村さいり)